第4章 1921-1956 カラー革命と第一期黄金時代

第7回 シトロエン―アールト中央アジア探検隊出発!

 前輪はタイヤ、後輪はキャタピラの「どこでも自動車」をシトロエンが開発し、世界ではじめて遠征隊が自動車でアフリカを縦断したことを前回は書きました(動画は見られましたか?)。

 今回はその最後を飾る「シトロエン―アールト中央アジア探検隊」を紹介します。

 ルートは地中海沿岸のベイルートから中国の北京、黄海まで。つまり、ユーラシア大陸の横断です。

 距離こそアフリカより短いものの、ヨーロッパの植民地だったアフリカに対し、当時の中央アジアは西洋にとってナゾの空白地帯。また、ルートの真ん中には世界の屋根といわれるヒマラヤ山脈やチベット高原が横たわっています。

 情報が少ないうえ、ルートは過酷。

 それだけじゃありません。この時代の中央アジアは内乱続きでほぼ戦争状態でした。そんなキケン地帯に果敢に挑む大冒険というわけです。

 もちろん、学術的な調査・研究も大きな目的のひとつでした。隊員のなかには、北京原人の発掘で有名な古生物学者テイヤール・ド・シャルダン神父の名前もあります。『愛について』とか、学生時代に読んだなあ。なつかしいですね。あ、スガシカオじゃありませんよ。念のため。好きですけどね。スガシカオも。