第15回 田邊優貴子「南極の湖に、いざ潜入!」

 さて、これで今回の南極での野外調査はすべて終了。
 早いもので、野外入りしてから52日間が過ぎていました。
 このところ、日々急激に気温が低下し、1週間前に降り積もった雪ももはや融けなくなってしまいました。小屋の周りは白い風景が広がっています。

 今日が、このSea Side Terraceきざはし最後の夜。
 名残惜しいですが、明日にはここを撤収して昭和基地へ戻ります。

水深13mのエリアでフワフワ揺れる植物群落。表面が半透明の謎の物質に覆われていた。(写真クリックで拡大)

2012年2月16日 スカルブスネス最後の夜に

渡辺佑基

渡辺佑基(わたなべ・ゆうき)

1978年、岐阜県生まれ。国立極地研究所生物圏研究グループ助教。世界の極地を飛び回り、データロガーを駆使して主に極域に生息する大型捕食動物の生理生態および種間比較を研究している。2011年「動物の泳ぐ速さを決めるサイズ効果を発見」(J. Anim. Ecol. 80, 57-68 (2011))が『Nature』の「News&Views」に紹介された。同年、学術分野全般で優れた実績を積み上げた人に贈られる山崎賞を受賞。

田邊優貴子

田邊優貴子(たなべ・ゆきこ)

1978年、青森市生まれ。2006年京都大学大学院博士課程退学後、2008年総合研究大学院大学博士課程修了。現在は、早稲田大学 高等研究所・助教。植物生理生態学者。博士(理学)。
小学生の頃から極北の地に憧れを抱き、大学4年生のときには真冬のアラスカ・ブルックス山脈麓のエスキモーの村で過ごした。それ以後もアラスカを訪れ、「人工の光合成システム」の研究者から、極地をフィールドにする研究者に転身する。
2007~2008年に第49次日本南極地域観測隊、2009~2010年に第51次隊に、2011~2012年に第53次隊に参加。2010年夏、2013年夏に北極・スバールバル諸島で野外調査を行うなど、極地を舞台に生態系の研究をしている。
ポプラビーチでエッセイ「すてきな 地球の果て」連載中
http://www.poplarbeech.com/chikyunohate/005708.html