日に日に春の気配が濃厚に漂うようになってきたけれど、先週は3月を目前にして首都圏は大雪に見舞われた。真っ白な雪が降り積もる風景で思い起こされたのは、イギリスの作家C・S・ルイスによるファンタジー小説『ライオンと魔女(ナルニア国物語)』の一場面だ。

 ご存じの方も多いと思うが、『ライオンと魔女~』にはあるお菓子にまつわる有名な場面がある。第2次世界大戦中のイギリスで4人の兄弟姉妹が神秘の国ナルニアを訪れ、この国を支配し終わりのない冬をもたらしている白い魔女を倒すべく活躍するというこの物語。

 雪に覆われた森の中で白い魔女がある策略から次男のエドマンドをお菓子で誘惑するシーンがあるのだが、彼が口いっぱいに頬張ったのが「ターキッシュ・ディライト」というお菓子なのだ。(ちなみに定番の瀬田貞二さんによる邦訳では、日本人がイメージしやすい「プリン」に変えられています。)

 架空のお菓子ではない。

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る