第35回  バラ香る乙女な?中東のお菓子

中東ではバラだけでなく様々な花水が食べ物に使われる。右側はオレンジの花の蒸留水(写真クリックで拡大)

 以前、イギリスに行った際に食べたことがあるが、ゼリー部分は滑らかで軟らかくロクムとは別物。でも、これはこれでジャンクに美味。ちなみに、キャドバリー以外のものでもゼリーをチョコレートで包んだお菓子はターキッシュ・ディライトと呼ばれ、イギリスをはじめオーストラリアなどでポピュラーなお菓子だ。

バラ水でつくった「白コーヒー」

 さて、ロクムに使われるバラ水は、その他にも様々な形で食べ物に用いられるらしい。そこで、第2回でお世話になった中近東や北アフリカの食品輸入を手がける商社エム・アンド・ピーのコグチさんにその使われ方を聞いてみると、クッキーやパウンドケーキのような焼き菓子や、フルーツタルトに加えることも多いという。

 お菓子以外にも、コーヒーに入れたり、料理の隠し味として使ったりするそう。この地域にはクスクス(小麦粉から作る小さな粒状のパスタの一種)にトマトベースのスープをかけて食べるという料理があるが、そのスープの隠し味になることもあるそうだ。

 バラに限らず花の蒸留水は、家庭療法や化粧水などとしても使用するため、中近東や北アフリカの家庭では必需品と言っていいそう。元々は市場で花を買ってきたり庭に咲く花を摘んだりして自宅で蒸留したものだそうだが、都市部では既製品を購入するようになっているという。