第35回  バラ香る乙女な?中東のお菓子

ロクム(ターキッシュ・ディライト)。上がアーモンド入りで、下がローズフレーバー。こちらはかなりバラの香りが強く、日本人には少しエキゾチック過ぎるかも。色がきれいなだけに残念。どちらもかなり甘い(写真クリックで拡大)

 英語でターキッシュ・ディライト(トルコの悦び)と呼ばれるのは、トルコでは「ロクム」と呼ばれるお菓子だ。でんぷんと砂糖と水で作ったゼリーのようなお菓子で、フルーツ味やナッツ入りのもある。バラの花びらを水蒸気蒸留して作った「バラ水」で香り付けされたものもポピュラーで、おおむね小さなキューブ状だ。

15世紀からある伝統菓子

 ロクムは15世紀頃、この一帯をオスマン帝国が支配していた時代からあったと言われるお菓子だ。

 トルコの古都イスタンブールに1777年にオープンした老舗菓子店「ハジ・ベキル」によれば、最初の頃は小麦粉と蜂蜜などで作られていたらしい。同店は、18世紀末にトルコに輸入されるようになったヨーロッパの精製砂糖や19世紀にドイツで発明されたというでんぷんを用いて製法を変え、現在のロクムの形を作り上げたという。お店は今も開店当初と同じ場所で営業しているそうだ。

 ちなみに、ターキッシュ・ディライトという英語の名称は、19世紀にトルコを訪れ、この菓子にはまり本国に大量に持ち帰ったというイギリス人観光客による命名とのことでした。