第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その4  最後の「むかつくんですよ!」はよく覚えている

なのに、その女性達はみんな反応が異様に冷たく、表情がぎこちなく、むしろ困惑しているのだ。まるでキャッチセールスのセールスマンにつかまったかのように。当時その現場にいた女性研究者の一人は、現在もボクの同僚として働いているが、彼女に当時の真相を追究すると、「なんか、ギトギト来る感じがうざかった」と証言する。真実はともかく、ボクはそのランチタイムに直感した。

「これか? やっと来たか? これが本当の関東人による関西人いじめか? オレの隠しても隠しきれない京都人のはんなりさがジャンジャンと五月蠅い神奈川県民に鼻持ちならないのか?」と。

それは全く違うぞ。

としても、やはりポスドク研究者というのは、できうる限りソッコーに自らの「できるヤツ」ぶりをアピールしなければならないとボクは感じていた。人間というのは多かれ少なかれ先入観に縛られる生きものよ、という面がある以上、ある程度最初にハッタリをかましておくと、しばらくの間、かなりの自由度やポジションで立ち回れるというのは、ヤンキー社会における鉄則だ。とヤンキー友達から学んで知っていた。

何か「深海熱水環境の微生物の多様性」以外の研究を早急に立ち上げなければ。