第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その4  最後の「むかつくんですよ!」はよく覚えている

余談になるが、当時の深海調査研究(海洋調査船や有人潜水艇を用いた調査研究)の決定プロセスは今とは大きく違っていた。例えば「しんかい2000」や「しんかい6500」の潜航調査の場合、2001年度からは完全にオープンな公募制となり、しっかりした研究目的、研究内容、潜航調査回数の妥当性、研究の意義や期待される成果の重要性、研究遂行能力を示した科学提案のランキングに基づいて決定される仕組みとなった(詳細はすこしずつ変わってきてはいるが)。

しかしそれ以前は、主にJAMSTEC枠、大学枠、公的研究機関枠の3つに、年間潜航回数がほぼ3等分されていて、その枠組みの中でどのような調査研究が決定されるかはあまり透明ではなかった、と言ってみたりして。

いずれにせよJAMSTECに来たばかりのボクは、自分の研究テーマのための深海熱水域潜航調査を1年半以上待たなければならない、ということを知って愕然としたのだった。

しかしホントーは、当時のかなりのんびりした深海調査研究の決定プロセスのおかげで、ボクはちゃっかりそれから半年少し後に、祝! 初「しんかい2000」潜航、しちゃうのだが、それはまた後述する。