第5回 ヒトの進化はアフリカ限定だった!

 ミトコンドリアDNAで分類すると、現生人類は大きく4つの集団に分けることができるという。そのうち、3つまでは、アフリカ人のみの集団だ。そして、残る1つの集団に、一部のアフリカ人、すべてのアジア人、ヨーロッパ人、南北アメリカ人、オーストラリアのアボリジニや、太平洋の島々の人々が含まれる。

 つまり、現生人類の中にある「変異」のほとんどがアフリカ大陸内で、ぼくらが肌の黒い人「似たような人たち」と認識しているアフリカ人の中にあるのだという。

「普通、現生人類がいくつかのグループに分かれるというと、アジア人とヨーロッパ人、アフリカの黒人といったふうになるんじゃないかと思います。いわゆる「人種」と対応してるんだろうと。それが、実は全然対応していなかったわけです。黒人とくくられてきた人たちの中に、ものすごい多様性があり、それ以外の人たちは非常にちっちゃなところでまとまっていて、そのちっちゃな部分の一部にもやはり黒人が入っているというような、非常に不思議な絵が描けたんです」

 いや、本当に不思議な「絵」だ。ぼくは、とても驚いたわけだが、よくよく考えると、アフリカにはケニアのマサイのように背が高いすらりとした人たちから、背が低く肌の色の質感も違うピグミーのような人たちまでいるわけで、たしかに、非常に多彩な特徴を持っている。それはそれで納得できる。

 篠田さんは、さらに語る。