第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その3  JAMSTEC初出勤で放置プレー

現在のJAMSTEC本館入り口。当時の名前は海洋研究開発機構の前身である、海洋科学技術センターだった。
(提供:JAMSTEC)

JAMSTECに到着したのはいいが、実は、ボクにはひとつの心配事があった。ボクの身分は、あくまで科学技術振興事業団の科学技術特別研究員であって、JAMSTECに雇われているワケではなく、科学技術振興事業団の職員として、JAMSTECに居候するにすぎない存在だ。で、科学技術振興事業団の手引きに、「10月1日に出勤しなさい」という文言があったので、出勤したのだが、一体どこにどう出勤すればいいのか全く分かっていなかった。

もちろん、一応JAMSTECに来ることが決まってから、一度挨拶に来たのだが、その時はあの因縁のカトーさんとややぎこちなく研究の話をしただけで、具体的にどうすればいいのか全く分かっていなかった。

仕方がないのでカトーさんがいるはずの研究室を訪ねたが、誰もいない。周辺に誰も人影を見かけないので、当時、深海微生物系の研究室があった建物の1階にあった喫煙場所のソファーで、タバコをスパスパ吸うしかなかった。