第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その2  「クマムシ最強生物伝説」の看板、獲ったどー!!

先程の表の微生物の欄に、赤字で示した項目があるのですが、どうもその項目が系統的に調べられていなくて、能力の限界が曖昧であることがわかりました。

日本に限らず、世界中のクマムシ研究者達は、意識的なのかそうでないのかわかりませんが、自分たちの研究対象であるクマムシの能力を科学的に丸裸にして、その面白さをわかりやすく一般社会へ訴えようと協力しているように見えます。それによって研究コミュニティー全体を活性化させようと努力しているように感じました。

ひるがえって微生物学研究者について考えてみれば、ただでさえ微生物なんて、「バク(テリア)ちゃん、アー(キア)ちゃん、キミきゃわうぃーねー」なんて言われることが金輪際期待できないわけですから、その生育能力や生存能力の鉄人ぶりをもっと科学的に追求して、その凄みを見せつけ、研究対象の価値を高めなければいけない。そう思ったのでした。

そんなことを考えていると鹿賀丈史さんのマネをして言いたくなったのです。
「蘇るが良い、アイアンマイクローブ! アイアンマイクローブハンター!」

つづく(次回、「JAMSTEC初出勤で放置プレー」)



高井さんが対決を挑んだクマムシ特集はこちら
「研究室に行ってみた。」パリ第5大学・フランス国立衛生医学研究所 堀川大樹
樽型になるクマムシ動画もあります!

高井 研

高井 研(たかい けん)

1969年京都府生まれ。京都大学農学部の水産学科で微生物の研究を始め、1997年に海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究者に。現在は、同機構、深海・地殻内生物圏研究プログラムのディレクターおよび、プレカンブリアンエコシステムラボラトリーユニットリーダー。2012年9月よりJAXA宇宙科学研究所客員教授を兼任。著書に『生命はなぜ生まれたのか――地球生物の起源の謎に迫る』(幻冬舎新書)など。本誌2011年2月号「人物ファイル」にも登場した。