第4話  JAMSTEC新人ポスドクびんびん物語

その2  「クマムシ最強生物伝説」の看板、獲ったどー!!

生存能力に対して、クマムシの生育はかなりデリケートのようで、その飼育法は、夥しい数の研究者の吐血(堀川さんのブログより)の上に築き上げられたものだったようです。その姿は、いつ死に絶えるかわからない微生物培養のプレッシャーで消化器系をやられ、吐血ではなく下血する微生物学徒を見続けてきたワタクシにもリアルに想像できます。そして思わず笑ってしまうけれども、生物研究者に共通する哀愁的シンパシーを感じざるを得ません。

クマムシは、ゆっくりと生育に都合が悪い条件に変化すると、「樽」構造という休眠状態になるようです。生身のクマムシにも高い放射線耐性があるようですが、この「樽」状態のクマムシが恐ろしく生存能力が高いようです。思わずワタクシ、この無双モードに入った「樽」状態のクマムシを、「マジカル☆樽るートくん」(江川達也さんによる漫画のパクリ)と呼んでしまいました。

このマジカル☆樽るートくんは、151℃という乾熱(水を含まない状態の熱)で、30分間処理しても死にません。7万5千気圧という圧力にも耐えます。さらにクマムシの驚くべき事は、放射線耐性や紫外線耐性が極めて高いことです。

この1年で、多くの人がずいぶんなじみ深くなったシーベルトという単位がありますが、クマムシは5000シーベルトというガンマ線被曝を受けても50%は生き残るという耐性を持っています。