第32回  一家に1本バナナの木(インドネシアおやつ最終回)

 さて、前回ご紹介した目黒のインドネシア料理店「チャベ」では、もう一つおやつを厨房で作っていただいた。

 やはりお店の定番メニューで「インドネシアのおやつといったら、これでしょう」と店を経営する大平さんが教えてくれたピサン・ゴレン(ピサンはバナナ、ゴレンは油で揚げること)、揚げバナナだ。

 バリでは、街中でも田舎の村でも「gorengan(ゴレンガン、揚げものの意味)」という文字を表示した屋台を見かけたのだけど、これが揚げもの屋さんで、ピサン・ゴレンもこうした屋台で売っているのだ。

 揚げバナナは、日本のエスニックレストランのデザートメニューでもよく見かけるため、日本人にはデザートの一種に思える。だけど、インドネシアでは、豆腐やサツマイモなどの揚げものと同種のスナックなのだ。

 「インドネシアには、甘いものを食後に“デザート”として食べるという感覚自体がないですね。あくまで、お腹がすいたら食べるスナックの一種なんです」と大平さんは言う。

 ちなみに、なんと小学校の売店でもピサン・ゴレンを売っているのだとか。