第3回 「誰にでも自分を変える能力がある」

――ロッククライミングは11歳のときに始めたそうですが、何がきっかけだったのですか。

 『喪に服す雪』という映画を見たことです。モンブランの近くに飛行機が墜落するという話で、その飛行機の犠牲者を登山の知識のある兄弟2人が探しに行くというものでした。その映画の2人にすごく惹かれたのです。

――それで、自身も山を制覇したいと。

 当時の僕は今とは違って、とても引っ込み思案で、自分に自信を持てない子どもでした。その映画を見て、これは自分のやりたいことだと思ったのです。

――引っ込み思案な少年だったとは、今の快活なロベールさんからは想像もつかない。

 よく言われますよ(笑)。

 僕が岩山やビルに挑み続けるのは、人間は誰にでも自分を変える能力があるということを、伝えたいからかもしれない。

 ともあれ、あの映画との出会いは大きかった。

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