第3話  JAMSTECへの道 後編

その5  僕はキミの目がとても気に入っている

彼は迷うことなく、「ボクが君の立場だとすれば間違いなくJAMSTECを選ぶよ。理化学研究所も有名な研究所だけど、JAMSTECは世界的にもトップクラスの研究所だと思うよ」と言った。

ボクは、ワシントン大学留学時代に感じた海外でのJAMSTECの評価の高さが、すこし研究分野が違うはずのスーパースター・エド様にも通用していることにびっくりした。「うーむ、サラリー低いけどJAMSTECめ、やるな」

アメリカ西海岸10日間の旅から帰国した後も、そんなエド様のアドバイスが心に引っかかって迷っていた。しかし依然、状況はやや理化学研究所優勢のまま(それはやはりサラリーが高かったのとあのトラウマの所為)、関東制覇遠征の日がやってきた。

遠征初日は、理化学研究所の二次審査であり、審査はプレゼンテーション形式で行われた。ボクの頭の中に、その時の記憶がまったく残っていないのは不思議だ。深夜バスで朝早く新宿かどこかに到着して、そのまま直行してやった審査だったが、ともかくとても眠かったことと、終わった後、気持ちがとてもグッタリしていたことしか覚えていない。プレゼンテーションはうまくいかなかったのだろう。