第4回 ドッキリ企画!双子を内緒で交換したら

 先ほどとは別のテレビ番組で、双子の片割れと結婚した人たちに、配偶者を入れ替える実験をしたケースがあるという。その場合、わずか5分で、配偶者の入れ替わりが発覚したという。安藤さん自身、配偶者が、一卵性双生児の片割れでもあって、この結果には大いに納得する部分があるそうだ。

 遺伝子が同じ一卵性の双子はとても似ている。

 しかし、それでも、個性を発揮する。

 両方とも間違いのないことだ。

 そして、安藤さんたちの研究が明らかにしてきたように、我々も自分たちの遺伝要素によって、ある程度、パーソナリティや能力を方向付けられているらしい。 その背景に「遺伝子」という「実体」があることも、証拠がどんどん積み重なっている。

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 ここで、これらの研究を遺伝決定論として捉え、「優秀な遺伝子を残せ」(劣った遺伝子は残すな)、「遺伝子を操作した優秀なデザイナーベイビーを作ろう」という考えに社会が傾けば、かつての優生思想の悪夢ふたたび、ということになるかもしれない。実際に心配する人は多いようで、「これだけ遺伝に規定されている」という論文を書くと、「それは遺伝ではなく別の要素で説明できる」というようなツッコミがよく入るそうだ。それに対応するうちに、研究は洗練され、やはり、どうみても、人間の資質のあらゆる面に遺伝によって決まる部分があることが明らかになってきている、というのが現在の流れだという。

 ならば、やはり、優生思想、ふたたび、ということになるのだろうか。
 安藤さんは、そうではないし、そうしてはならないと考える。