第16回 手書きの絵地図 前編

雪の向こうにカンジキウサギが現れた。茶色の夏毛から、まっ白な冬毛へと生え変わろうとしている。
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 数えきれないほど多くの湖。その間を縫うように走る道路。

 やっと見ることのできた、イリー周辺の詳細な地図を眺めていると、自分がこれからどこへ向かおうとしているのか、ようやく具体的に想像を巡らすことができました。

 部屋で一人、その地図を広げ、ジム・ブランデンバーグがよく撮影する湖を探しました。

 見つけたいのは、秋分の日から冬至の日までの90日間、1日にたった1回しかシャッターを切らないというプロジェクト『Chased By The Light』の写真集に出てくる湖の名前です。

 おおよその場所は、『ナショナル ジオグラフィック』の記事についていた概念図で把握していました。それを頼りに、イリーから東の方角を細かく見ていったのです。

 すると、それほど迷う事もなく、探していた「ディスカバリー湖」や「ジャッド湖」といった名前を見つけることができました。