第10回 田邊優貴子「シーサイドテラス きざはし」

小屋の中。2段ベッドが二組あり、私はいつも決まって写真右上のベッドを使っている。(写真クリックで拡大)

 この10日間、小屋をベースに毎日のように様々な形・大きさ・水質・立地の湖沼を巡って歩き回りました。1日に10時間歩くこともしばしばです(もちろん、途中で昼ご飯を食べたりもしている)。

 私はいつも南極での野外調査は、「南極合宿」という部活の一種だと思って臨んでいます。何せ、これを2カ月近く続けると、望んでいても望んでいなくても、まぁとにかく強制的に肉体改造がなされてしまうからです。

 一旦、昭和基地に入りましたが、またすぐに野外調査へ戻ります。そうすれば、次に野外から昭和基地に戻ってくるのは35日後。

 これからどんどん、ワクワクドキドキの湖沼調査を進めて行く日々です。

2012年1月8日 昭和基地にて

様々な湖沼があるが、これはハートの形?をした湖沼。(写真クリックで拡大)
渡辺佑基

渡辺佑基(わたなべ・ゆうき)

1978年、岐阜県生まれ。国立極地研究所生物圏研究グループ助教。世界の極地を飛び回り、データロガーを駆使して主に極域に生息する大型捕食動物の生理生態および種間比較を研究している。2011年「動物の泳ぐ速さを決めるサイズ効果を発見」(J. Anim. Ecol. 80, 57-68 (2011))が『Nature』の「News&Views」に紹介された。同年、学術分野全般で優れた実績を積み上げた人に贈られる山崎賞を受賞。

田邊優貴子

田邊優貴子(たなべ・ゆきこ)

1978年、青森市生まれ。2006年京都大学大学院博士課程退学後、2008年総合研究大学院大学博士課程修了。現在は、早稲田大学 高等研究所・助教。植物生理生態学者。博士(理学)。
小学生の頃から極北の地に憧れを抱き、大学4年生のときには真冬のアラスカ・ブルックス山脈麓のエスキモーの村で過ごした。それ以後もアラスカを訪れ、「人工の光合成システム」の研究者から、極地をフィールドにする研究者に転身する。
2007~2008年に第49次日本南極地域観測隊、2009~2010年に第51次隊に、2011~2012年に第53次隊に参加。2010年夏、2013年夏に北極・スバールバル諸島で野外調査を行うなど、極地を舞台に生態系の研究をしている。
ポプラビーチでエッセイ「すてきな 地球の果て」連載中
http://www.poplarbeech.com/chikyunohate/005708.html