小さな人の形をしたマヌレ。干しブドウや粒チョコレートを目の部分だけに入れたものも
©CRTA/Philippe Stirnweiss(写真クリックで拡大)

 さて、メイエールさんが教えてくれた、アルザスの子どもたちのクリスマスのもう一つの楽しみは「マヌレ(またはマナラ)」だ。サンタクロースの起源ともされる聖人・聖ニコラオス(フランス語では聖ニコラ)を表すといわれる小さな人の形のパンで、正式にはこの聖人の命日である12月6日に食べるもののようだ。

 干しブドウ入りと粒チョコレート入りのものがあり、「ホットチョコレートに浸して食べるんです。足から、じゃぶっと入れたりしてね」とメイエールさんはいたずらっぽく笑う。マヌレを前に、どこから食べてやろう、なんて考えている子どもたちの楽しそうな顔が浮かんでくる。

 実は、アルザスは、クリスマスシーズンの華やかさではフランス国内でも指折りの地域。アルザス地域圏の首府ストラスブールでは、1570年から続くというフランス最古のクリスマスマーケットが開かれ、小さな町で開かれるものも合わせ、地域全体で150ほどのクリスマスマーケットが開催されるという。クリスマスのお祝いは、11月25日(聖カタリナ ―フランス語では聖カトリーヌ― の日、ジャンヌ・ダルクが声を聞いたとされる聖人)から1月6日まで続くそうだ。

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