第6回 田邊優貴子「知床ではないのだ」

 そんなわけで、流氷域に入っただけでなく、燦々と輝く太陽を見て、わぁっ!とテンションが上がってもそれはしかたのないことなのです。

 その日の夜、しらせ船内では女子会なるものが密やかに開かれました。

第53次南極観測隊の女性メンバー総勢8名。空き部屋を借りて女子会が開かれた。(写真クリックで拡大)

 この53次隊の女性メンバーは、隊員4名に同行者4名の、合計8名。
 みんなどんな人かというと、植物生態(私)、地球物理、超高層大気の研究観測担当がそれぞれ1名ずつ、医者1名、学校教諭1名、博士課程大学院生3名(それぞれ動物行動、海底地形、海氷が各自の研究テーマ)となっています。

 今回は珍しく人数がとても多いのではないでしょうか。と言っても全観測隊員と同行者をあわせると合計72名なので、全体に占める割合は1割程度です。
 そんな少ない女性陣ですが、頑張って盛り上げていこうということで女子会がセッティングされたのです。
 と言っても、私自身、普段から女性が少ない環境にいるため、女子会というものに参加するのは専ら南極に行くときくらいですが・・・。

 女子会の話題?

 まあ、普通の女子の他愛もない話ですよ。大学院生の子がバイト先の焼肉屋さんから南極に行く餞別に大量のマッコリをもらったとか、普段聞いているラジオ番組を聞けなくなるので録りだめしてiPodの中が全部それになっている(しかも伊集院光の番組)とか、今年の男性隊員で誰が格好いいかランキングの発表とか(これは嘘です)・・・。