第1回 かわいい。けど、地上最強?

 かなりすごい防御スペックであり、「クマムシ最強!」といいたくなる気持ちも分かっていただけるだろうか。クマムシはこういった耐性を、だいたいの場合、「樽型」になっているときに最大限発揮する(「だいたいの場合」についての注釈は後ほど)。

クマムシのクリプトバイオシス(無代謝状態)。(イラスト提供:堀川大樹)

 これだけすごい生き物だと、単に「すごい!」と驚き愛でるだけではなく、当然のごとく知的好奇心として「なぜ?」を問いたくなる。

 なぜ、クマムシはほかの動物が到底持ち得ないような耐性を獲得したのか。絶対零度に近い極低温や真空、さらには猛烈な放射線などは、地球上で自然にはほぼあり得ない環境であり、進化の過程で適応によって獲得したとは考えにくい。しかし、奴らはこともなげに耐えてしまう。ひょっとして、宇宙からの来訪者なのか!?