第1回 かわいい。けど、地上最強?

●0.1~1ミリメートルくらいの大きさの動物で、「ムシ」と呼ばれるが昆虫ではない。脚は4対で8本。脚の先はかぎ爪のようになっている。

●緩歩(かんぽ)動物門という分類群に属する。「門」というのは非常に大きな分類で、人間が属する脊索(せきさく)動物門は、哺乳類、鳥類、は虫類、両生類といったお馴染みの脊椎動物すべてを含む。さらに、ホヤやナメクジウオまでお仲間だ。なお、緩歩動物門に属するのは、クマムシ類だけで、これまでに1000種以上が知られている

●海、淡水、陸上に棲息する。2700メートルの海底から標高5000メートルくらいの山まで、地球上のありとあらゆるところにいる。当然のごとく、我々の日常生活のすぐ近くにも普通に棲息している。苔の中に潜んでおり、また、小さすぎて目につかないだけ。

●「緩歩」の名称通り、のんびり動く。我々に一番近しい陸棲のクマムシは、どことなくクマに見えなくもない、ちょっと間抜けで憎めない、いや、愛すべき容貌をしている。

 これらに加えて、動物として最強の防御力! と言いたくなるほど、様々な過酷な環境に耐えることができる。生物のくせに、一時的に「生きるのやめました」ともいえる無代謝状態(クリプトバイオシス)になってやりすごす。

 具体的には──