ついでながら、前回登場のケヴィンさんは「僕は、『クリスマスケーキ』も、クリスマスプディングを指す言葉として使ってたなぁ」と申しておりました。
その他のクリスマス菓子と同じように、アイシングをほどこしたクリスマスケーキは何カ月も日持ちする。「古風なイギリス人の義理の母の家に行くと、クリスマスから随分経った時分になっても、薄くスライスしたものを出してくれるんです。春のイースター(復活祭、キリストの復活を祝い記念する日)ぐらいまで持つケーキなんですよ」とミカさん。
さて、ケヴィンさんとミカさん、2人の話を聞いていると、イギリスのクリスマスのお菓子はそれを食べることよりも、作る過程やお菓子がもたらす人との交流により意味があるように思える。「最近は人気シェフのレシピによるクリスマスプディングやミンスミートパイも売っているんですよ」とミカさんは教えてくれたが、それがどんなに美味しくても、それほど魅力的に思えないのはなぜだろう。
美味しさだけじゃわからない、お菓子の「価値」を実感した探検でした。