フリーマントル出航直前のしらせ。(写真クリックで拡大)

 成田空港から飛行機に乗って降り立ったオーストラリアは、まさに初夏。これから盛夏を迎えるという季節でした。

 ポカポカ陽気の中、半袖と麦わら帽子で白い砂浜を歩き、入道雲と水平線に沈む夕陽を見ていると、ちょっと前まで、日本で寒い寒いと言いながら過ごしていたのが本当に嘘のようで、その上、これから南極へ向かうことがなんだか信じられない、そんな気持ちになりました。

 日本を旅立つ前はしばらくの間、南極での調査のための準備でとても忙しく過ごしていました。それは出発直前まで変わることなく続き、おかげでその慌ただしい気持ちと疲労感をかかえたまま、息をつく間もなく出発。

 気づけば、いつの間にかオーストラリアに来ていたのです。

 初夏のオーストラリアにいるというだけでも、そう感じてしまうのでしょうが、まぁ、そんなわけで、私はまだ南極へ行くという実感が驚くほどに湧いていない状態だったわけです。

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