第2回 渡辺佑基「出港」

 まず簡単に自己紹介しておきたい。私は東京都立川市にある国立極地研究所という研究所で助教(ひとむかし前でいうところの助手)を務めており、ペンギン、アザラシ、魚などの海洋動物の行動、生態研究を専門にしている。とりわけ、小型の計測機器を動物の体にとりつけ、動物自身に行動を計測させる「バイオロギング」と呼ばれるアプローチに力を入れている。

Webナショジオ連載〈「研究室に行ってみた。」国立極地研究所 渡辺佑基 第1回「ペンギンカメラの衝撃」〉より。(動画提供:国立極地研究所)

 南極の海を泳ぐペンギンの視点から撮影された映像が今年の3~5月頃にテレビや新聞で報道されたので、ひょっとしたらご記憶のかたもいらっしゃるかもしれない。それを担当したのが「52次」南極観測隊員であった私。つまり私は52次(昨年度)、53次(今年度)と連続で南極に行くリピーターである。今回も前回と同じように、ペンギンが海の中でどのような生活をしているか、背中にのせた小型ビデオで直接観察しようという大変わかりやすい計画をたてている。

同じく〈「研究室に行ってみた。」第1回「ペンギンカメラの衝撃」〉より。(動画提供:国立極地研究所)