第1回 激録・オオサンショウウオ夜間調査

ほぼ真ん中に見えるのが総排泄腔。(写真クリックで拡大)

 尾の模様を撮影し、体の傷、手足の指の欠落などを確認しつつ、腹側を上にして総排泄腔を観察する。実はオオサンショウウオの外見から性別はなかなか判別できず、夏の終わりの繁殖期に総排泄腔のまわりが盛り上がっていればオス(オスでも盛り上がっていない個体はいる)と分かる程度だそうだ。

 測定・観察を終えると、その個体ははれて放流ということになる。この間、5分ほど。オオサンショウウオは「ウオ」と言われつつも両生類だから、成体は肺呼吸ができるし、肌も粘液で守られている。これくらいの時間を陸上で過ごしても、何事もなかったかのように渓流へと消えていく。

 この日は、台風で増水した川の水が引いた直後で、水量がまだ多く、探索できる範囲が限られていた。結局2時間ほどの間に3個体との出会いがあった。実はぼくは7月にも同じ場所を、田口さんの導きで訪問しており、その時は15個体だったから、わりと発見の少ない夜だったと思う。

 しかし、それでもこの時期(9月)にしかありえないものを見つけ、興奮した。

 オオサンショウウオの卵だ。

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