第3話  JAMSTECへの道 後編

その1  「覚悟」こそ「青春を賭けること」

やや時代錯誤的な覚悟を決めた情熱人生ギャンブラー系や研究一直線系ワカモノとか言っていたら、ついつい「明日に向かって撃て!」の主人公を思い描いてしまっただけで、特にこの挿入部に深い意味はありません。

が、博士課程に進学しポスドクまで進むということは、ある意味、覚悟を決めた「明日に向かって撃て!」的ワカモノ達と同じ土俵で、競争しなければならないということなのです。その道に進もうとする者も進ませようとする者も、その意識を持つこと。「若手研究者キャリアパス問題」の解決の一つの鍵が、その意識にあるような気がするのです。

とかなんとか、「私のオピニョン」みたいなことをエラソーに書いてしまいましたが、ぶっちゃけて言うと、「現在日本における若手研究者キャリアパス問題」とか特に限定しなくとも、ワカモノがどう人生を生きるか、どのように職業を選択してゆくか、ということで苦しむのは、時代や国を超えた「いつも今そこにある現実」でしょう。その現実を前にして、「覚悟や意識を持つこと」こそ、まさしく「青春を賭けること」と同義のような気がします。そして、それは常に、人生を歩む上で必要なことではないでしょうか。

しかし、ワタクシの「断固たる決意」って一体いつできたんだろ・・・・・・。

つづく(次回、高井研が大学院で“反抗期”を迎える90年代へ!)

高井 研

高井 研(たかい けん)

1969年京都府生まれ。京都大学農学部の水産学科で微生物の研究を始め、1997年に海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究者に。現在は、同機構、深海・地殻内生物圏研究プログラムのディレクターおよび、プレカンブリアンエコシステムラボラトリーユニットリーダー。2012年9月よりJAXA宇宙科学研究所客員教授を兼任。著書に『生命はなぜ生まれたのか――地球生物の起源の謎に迫る』(幻冬舎新書)など。本誌2011年2月号「人物ファイル」にも登場した。