第3話  JAMSTECへの道 後編

その1  「覚悟」こそ「青春を賭けること」

つまり、任期職(ポスドクなど)をどんどん移っていけるサイクルが大きくなり、そのサイクルから分岐する流出先(終身職)がそこそこ増え、そのサイクルと流出の流れがスムーズになれば、流入する人口が大きくなっても、サイクルは回り続けることができ、その全体像も拡充できる、という考えです。

確かにそれはそうかもしれません。そして、国の科学技術基盤の拡充を目指す方向性も理解はできます。

しかしワタクシの極めて個人的な意見をぶつけさせていただくと、「若手研究者キャリアパス問題」の本質は、制度上のモノではなく、むしろ関わるニンゲンの意識の問題のような気がするのです。

先程紹介したワタクシの大学や大学院時代の話で言えば、「成功も失敗も社会制度の問題じゃねぇんだよ。自己責任なんだよ」的少数覚悟派だけでなく、マトモな思考を持ったメハシの利くマジョリティ層ワカモノの多くが、「背水の覚悟という通行手形」を持つことなく博士課程に進学し、ポスドクまで進むことが多くなったことによって、顕在化してきた問題のような気がするのです。