第4回 お魚はおいしく、残さず、かたよらず

 青森県の三厩(みんまや)で、クロマグロ(本マグロ)を釣る漁師さんのお船に乗せていただいたことがあります。津軽海峡に船が出ると、大きなクロマグロが海からとび跳ねているんです!!

「わー、跳んでる跳んでる。今日は釣れますね」と言ったら、漁師さんが「さかなクン、跳んでいるマグロが釣れたらわけない。そんなに甘いもんじゃないよ」って。

 漁をよく見ていると、たくさんの浮きにそれぞれお名前が書かれているんですね。「これは母ちゃんの名前だ。これは娘の名前。これはうちのワンコだ」

 なぜ名前が書かれているかというと「母ちゃんの浮きの仕掛けにマグロがかかったら、化粧品1年分買ってやる」というんです。ワンコなら、一番高級なドッグフード1年分!(笑)

――いい話ですね。漁師さんらしい。

 漁師さんはお優しいなとつくづく思います。ご馳走になったお弁当も、おかずはマグロの胃袋や腸など、内臓を調理したものなんです。市場に出さない内蔵を、そうやって大事に料理して、余さずお魚を食べる。それはやはり、お魚への感謝の気持ち、海とお魚を敬う心が伝統としてあるからだと思います。

――しかし、今のように魚を捕り続けていいのかという話もありますよね。