第5回 ネコが幸せになれば人も幸せになれる
なぜ、心地よさを感じているのか、何に癒されているのかと考えていけば、自然に即した生活環境を大事にするというところに行き着くんじゃないでしょうか。
ネコを見れば町づくりが読める。ネコが幸せになれば、人も幸せになり、地球も幸せになると僕は考えているんです。
――ところで、岩合さんご夫妻の共著、『海ちゃん―ある猫の物語―』が映画になるそうですね。岩合さんが監督をなさるとか。
ええ、今、準備を進めています。来年2月に公開される映画『日本列島いきものたちの物語』では、カメラを担当したのですが、監督は初めてです。
撮影に半年かかるので、大変だろうとは覚悟していますが、これも新しいチャレンジ。うちの飼いネコの話は、つまりは自分の物語でもありますから、良い映画にしたいと思っています。
おわり
岩合光昭(いわごう みつあき)
1950年、東京生まれ。動物写真家。19歳のとき訪れたガラパゴス諸島の自然の驚異に圧倒され、動物写真家としての道を歩み始める。以来、地球上のあらゆる地域をフィールドに撮影を続けている。30カ国以上の国々を取材した『海からの手紙』で木村伊兵衛写真賞を受賞。アフリカのセレンゲティ国立公園で撮影した『おきて』(小学館)は全世界で15万部を超えるベストセラーになる。近刊の『どうぶつ家族』『いぬ』(クレヴィス)、『パンダ』(新潮文庫)などのほか、多数の写真集がある。
高橋盛男(たかはし もりお)
1957年、新潟県生まれ。フリーランスライター。自動車専門誌の編集を手がけたのちフリーライターに。JR東日本新幹線車内誌「トランヴェール」、プレジデント社「プレジデント」「プレジデントファミリー」などに執筆。