第1回 掲載決定は「グッド」の一言

岩合さんの写真が表紙を飾った2号。右が1986年5月号、左が1994年12月号。まだ日本版が出る前だった(写真クリックで拡大)

――最初に岩合さんの写真がセレンゲティ国立公園の特集とともに『ナショナル ジオグラフィック』誌の表紙に掲載されたのは1986年5月号です。これはどういういきさつで掲載されたのですか。

 1974年ごろ、南極に行っていたときに、あるカメラマンと知り合ったんです。南米最南端の町、ウシュアイアから南極半島へ出る船に彼は雇われていたんですが、何度かその船で往復するうちに仲良くなりましてね。

 ロバート・ヘルナンデスというそのカメラマンが、後に『ナショナル ジオグラフィック』誌の編集者になったんです。僕がセレンゲティへ行く前の年でした。

 その知らせをもらって、これは好都合だと手紙を書いたんです。「アフリカへ行くから、僕の写真を『ナショナル ジオグラフィック』で使ってよ」と。

 すると「とんでもない」という返事が来ました。それも、便箋5枚くらいで。

「自然の分野、しかも動物の部門は競争が一番激しい。『写真を使ってくれ』とは何ごとか。友人に頼まれたからといって載せられるものではない。その考え自体を改めよ」といった内容でした。 

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