第3回 アフリカの熱帯雨林でも大発見

 ケニアでのサンゴ礁の研究が一段落しかけた頃、堀さんは、今のサンゴ礁が出来上がった氷河期から間氷期への間、陸上の熱帯域がどのようになっていたのかを知りたいと思った。

(写真クリックで拡大)

 調査地はカメルーン。当時、アフリカ大陸で、熱帯雨林から砂漠まで一通りの気候帯を1つの国が抱えて、しかもそれなりに政情が安定している国は、カメルーンしかなかったそうだ。

 調査隊の中で、堀さんの担当は熱帯雨林になった。

「わたしは元々熱帯をやっていたわけですが、ほかの隊員たちは、熱帯雨林は暑くて湿度が高くてかなわん、さらに森の中で視界がきかないからノイローゼになりそうだと言って逃げごしなんですね。結果的に議論するまでもなく、わたしの担当になったわけです」

 サンゴ礁は熱帯にあり「海の森」と呼ばれるくらいだから、陸上の熱帯雨林の調査も堀さんにとってうってつけだったはず。

 と考えるのは早計だったようだ。造礁サンゴの「森」の全体の地形を見ていた人が、いきなり、陸地の森の木々の中に踏み込むわけで、非常な困難に出くわした。まさに「視界がきかない」ことが大きな障害になる。