《2月4日シオラパルク出発した北西部グリーンランド沿岸氷の犬橇旅、3月21日、今日、ウパナビックへ45日ぶり、到着です。1300km~1400km予想外のlongと、複雑な地形に長時間を費やしました。
太陽は昇り始めたとはいえ、1年のうち1番低い気温の時期、マイナス30℃~40℃の中、12頭の犬と共に無事片道ウパナビックの旅を無事終えられたことは今後の犬橇に自信をつけました。チューレ地域の最南の村サビシビックからウパナビック地区の最北の村ゴットソアの間の450km~500kmにわたるメルビル・ベイの無人の海氷の南下には食糧をきらしたり凍傷にやられたり、氷山にとじ込められたり、深雪に動かなくなったりとても厳しい旅でした。それでも一頭の犬も殺すことなく無事通過できました。
今、3月21日、ウパナビックへあと40kmの地点、犬橇を走らせ手袋をはめ、橇の上でこの手紙を書いていますので読みづらいと思いますが御許し下さい。ウパナビック近辺海氷が薄く、海水が現れたりして橇を海氷にもぐらせたりしていますので危険でウパナビックの町の滞在は許されません。この手紙を出した後すぐまた北上シオラパルクの旅につきます。
2月3月の気温の低い時期から明ける4月にはいく分か往路のような狭いさしせまった心境から脱し、犬橇を楽しみ、シオラパルクへ4月中には帰りつくことができると思います。
この旅を終えた後、5月から6月にかけシオラより北極海の方へ旅をやり6月末までには帰国したいと思っております。このウパナビックの後、海水のないゴットソア(ウパナビック最北の村)で10日間ばかり休養し、4月末までにはシオラに着けるものと思います。4月に予定していたカナダの旅はウパナビックの旅が長びき出来ず、6月までに1万kmの走行をこなす予定も今のところ難しくなりました。
ここに無事ウパナビック旅片道を終えましたこと帰路の不安があるとはいえ、喜びでお伝えします。
3月21日 13・00
朝10時の気温はマイナス32℃》

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