モンゴルでは、家畜を育てる暮らしをやめて首都ウランバートルに移り住む遊牧民が後を絶たない。

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草原を去る遊牧民

モンゴルでは、家畜を育てる暮らしをやめて首都ウランバートルに移り住む遊牧民が後を絶たない。

文=ドン・ベルト  写真=マーク・レオン

 草原と遊牧民の国、モンゴル。この国を語るとき、そんなイメージが当てはまらなくなろうとしている。115万人が暮らす首都ウランバートルには、かつての遊牧民たちが多く移り住み、欧米流の商業主義の波が押し寄せているのだ。

 モンゴルが清朝中国から分離し、自治政府を樹立したのは1911年。その後の100年、この国の政治はめまぐるしく変化してきた。自治を撤廃して中国軍閥の支配下にはいったり、生き仏を元首とする君主制の人民政府を成立させたり、ソビエトの崩壊後は、社会主義を放棄し共和制に移行した。国家の形をさまざまに変えながらも、偉大なる支配者チンギス・ハーンの末裔としての誇りを常に持ち続けてきたモンゴル民族。彼らの多くが今、遊牧という伝統的な生活を捨て、都市での定住を選んでいる。

 変化著しいモンゴルの首都ウランバートルで、この国の行方を探す。

編集者から

 本誌114ページの写真(ウェブのフォトギャラリーでは、2枚目に掲載されています)は、ウランバートルが抱えている問題が集約されているかのような1枚。近代的な高層ビル街のすぐ隣には、ゲルの密集するスラムが広がります。草原での自由な暮らしを捨てざるを得ないものの、都会に移住しても仕事を見つけるのが難しい。遊牧民の直面するそんな現実を知って、切ない気持ちになりました。(編集M.N)

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