特別番外編  「しんかい6500」、震源域に潜る

その1  ワタクシの中に「断固たる決意」ができたのです

実はノーテンキに見えるワタクシの青春にも、「生きていることが苦しい」と思った時があります。そんな時、目の前にある現実の世界で苦しむワタクシのココロを何度も救ってくれたのが、人智を超えた数学の論理的美しさ、宇宙や地球の時空間的壮大さや生命の営みの不思議さ、の一端に触れている時間であり、それに挑む人間の情熱にシンクロしている時間だったのです。

「本当に苦しい時こそ現実を超越したナニモノカにココロを救われる」。それはある意味「信仰」にも繋がる真実だと思います。アニメの「フランダースの犬」のネロにとって、それはルーベンスであり、ルーベンスの「キリストの昇架」だったのではないでしょうか。地震直後の不安と落ち込みで苦しんでいたワタクシの場合、それが「地震を通じた地球と生命の営み」に思いを馳せることだったのかもしれません。

しかしそれでもやはり「今、日本海溝の深海の調査がしたいです」と力強く主張するのはためらわれました。

そんなとき仙台で地震に遭遇されたSF作家、瀬名秀明さんのメッセージを見ました。