特別番外編  「しんかい6500」、震源域に潜る

その1  ワタクシの中に「断固たる決意」ができたのです

個人的に、ワタクシは「地震が海底下や深海の微生物の成り立ちや働きに及ぼす影響」にずっと興味を持っていました。「地震」という地球の活動は、長期にわたる地球の環境変動や生物の活動の歴史に、破壊と新たな創造という両面で少なからず影響を与えていたと考えられるのですが、その決定的証拠は未だ見つかっていません。

「何かそういう決定的証拠を見つけることはできないだろうか」

しかし、地震が発生する場所やその影響が強く表れる場所というのは、海底や地下深く、数キロから数十キロの場所であり、なかなかヒトが直接的に調査・研究できるモノではありません。

また地震の発生は、確率的に予想はできても予知はできません(キッパリ)。さらに、いつも同じ場所で同じ現象が続いているというモノでもありません。つまり「地震が海底下や深海の微生物の成り立ちや働きに及ぼす影響」というのは地震が起きてからの調査・研究でのみアプローチできる対象と言えます。

ワタクシの研究の大きな興味の一つは「海底下や深海の極限的な環境に蠢く暗黒の生態系」を明らかにすることです。その最もエキサイティングかつ影響の大きな場や現象として「深海熱水」を中心に研究を続けていますが、「地震発生領域」も同じく、地球のエネルギーが発散し、生命活動を破壊・創造しうる場として捉えることができ、そこに興味を持っていたのです。