その3 過疎と過密の差が広がり、スラムが生まれる

ベネズエラの首都カラカス郊外(1月号「70億人の地球」より)Credit: JONAS BENDIKSEN
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 有史以来初めての人口減少に直面する日本。2050年には1億人を割り込み、今世紀中には7500万人まで人口が減少するという推測もある。一方で、地球は同じ2050年、100億人という未曾有の人口を抱えると言われる。いずれにも共通するのは、急激な変化だ。

 人口の増減は、そのカーブが緩やかであれば、人々は時間をかけてその状況を受け入ることができる。そのため、それほど混乱は生まれない。一方、「急激」な変化は、人口ピラミッドを歪ませ、大きな混乱を引き起こす。

 「最初に世界規模で見てみると、この急激な人口の変化によって、世界にはいくつかの大きな問題が生まれています。まずひとつは、地球全体の過疎過密の度合いが高まっていることです」

 70億の人類は、決して地球上に均等にあるわけではない。あるところは過疎になり、あるところは過密になってしまう。たとえばインド、バングラデシュ、パキスタンなどは、人口が今も激増。その一方で、日本をはじめヨーロッパや、韓国、シンガポール、台湾などアジアの国々は、人口が急激に減り始めている。その結果、地球全体の、過疎と過密のギャップが一気に広がってきた。

 「とくに途上国では、農村が過疎化し、都市が過密化する。そんな流入、流出が止まらない。前世紀、都市に住む人の人口はわずか5%だったものが、今や50%を超えている。つまり35億人が都市に住んでいることになる」