第2話  JAMSTECへの道 前編

その4  アメリカ留学「ケンはなかなか面白いアイデアを持っている」

ニューヨーク・タイムズのそのページにはデカデカと「日本人がマリアナ海溝にフィッシュを見つけた」と言うタイトルと日本のJAMSTECの無人潜水ロボット「かいこう」がマリアナ海溝最深部の調査に成功したという記事が載っていた。そして、その記事とは別に、「深海の開発競争でも日本にしてやられた」というような解説記事も掲載されていた(と言う記憶がある)。

ジム・ホールデン  「おい、ケン、ジャムステックって知ってるか? スゲェ研究所だな。世界最深部に潜水できるロボットなんか造ってるじゃないか。しんかい6500という有人潜水艇もあるらしいぞ。日本って凄い技術力だな、海洋開発では今ぶっちぎりで世界一かもな。オマエ、ここに就職しろよ。そしたらオレを招待して、潜航調査させてくれよ」

ボク  「JAMSTEC? ああ、知っているよ。確かに設備は超一流だね。でも研究自体は二流ってとこだな(あくまで当時のボクのひがみの入った意見です)。でもこれって、そんなに凄いことかな?」

ジム・ホールデン  「凄いじゃないか。こんな機器や設備があれば、凄い研究ができるよ。それに大した研究者がいないなら、なおさら好都合じゃないか。優秀な研究者だったら、自分の思い通りに研究できるじゃないか」