8月も残りわずかとなると、ノースウッズの短い夏も終わりに近づき、朝晩は長袖のシャツでも肌寒いぐらいです。
カエデやシラカバの葉のなかには、すでに色づき始めたものも、ちらほらと見かけるようになりました。
涼しくなってきたおかげで、春からずっと人々を悩ませていた蚊の大群も、ずいぶんおとなしくなりました。
旅をするのには良い季節なので、カヌーを屋根に積んだ車が、ひっきりなしに、湖へ続く道を走っていきます。
12年前、まったくの手探りのなかで、この町を目指したのですが、いまでは、ここを訪れるたびに、「ああ、帰ってきた」という感情がこみ上げてくるようになるのですから、月日の流れというのはふしぎなものです。