第2話  JAMSTECへの道 前編

その3  国際ワークショップで撃沈

10時間以上の電車旅で、心底グッタリしていたボク達は、次の日の朝7時に待ち合わせの約束をして横浜駅で別れた。ボクは宿泊代を浮かすために、さらに電車に乗って東京、駒場にある友人宅まで行かねばならなかった。グッタリ疲れた。そして、疲れがとれないまま、次の日の早朝、JAMSTECに向かった。

当日も、それはそれは暑かったのを覚えている。ボクらはJAMSTECが、最寄りの駅から5kmも離れているのを知らずに、タクシー代をけちるため、暑い中トボトボ歩いていった。

それを愚痴りだしたパメラさん。
その愚痴を聞いてムカムカしながら、睡眠不足と暑さで気分最悪のボク。

その目に映った、横須賀市追浜(おっぱま)の街は、なんか工場ばかりの煤けた「魅力ゼロの街」だった。「サイテーや、JAMSTEC! 周りに工場しかないやん。こんな下町っぽいところで絶対働きたくない」

それがボクの第1印象だった。

でも、ようやくJAMSTECにたどり着き、門の中に入ると、いきなり目の前に海がドーンと開けて三浦や房総の緑豊かな景色が現れ、とても心地よい風が流れてきた。
「うん? 結構景色いいなー。頼まれたら働いてやってもええかも」

それが第2印象。

そして、ワークショップが始まった。ほとんどがおっさん研究者で、学生はボクらと東京大学海洋研究所(現大気海洋研究所)の大学院生ぐらいだった。