第2章 1888-1900 ゆりかごの時代

第7回 エルシー・メイ・ベル

 グラハム・ベルがのちに協会初の常勤職員となるギルバートを知ったのは、父親のエドウィン教授から双子の息子の話を聞いたからでした。

 ベルが会長になる前年に、協会がエドウィン教授の講演会を開催し、ベル博士とエドウィン教授は出会いました。
 父親にとって、双子は自慢の息子でした。
 また、ベルには年頃の娘、エルシーとデイジーがいました。
 そこで、ギルバートの母親が2人の姉妹を双子の卒業式に誘ったところ、エルシーとデイジーは快諾し、やがて家族ぐるみの付き合いへと発展してゆきます。

エルシー・メイ・ベル(1901年撮影)(c)Gilbert H. Grosvenor(写真クリックで拡大)

 特に姉のエルシーはギルバートに惹かれました。“雑誌に打ち込んでくれる才能ある若者”を探していたベルに、「おそらくどちらかがワシントンで働きたいと思っているはずよ」とすすめたのは、実はエルシーです。

 ベルは父親と双子の3人に手紙を書きました。

 もちろん、興味をしめしたのはギルバートでした。彼はさっそく返事を書いて、ベル家に招待されます。