快晴の空の下、さっそく全米を網羅する長距離バス会社「グレイハウンド」のターミナルに行って、スケジュールを聞いてみました。
ところが、案内所の人はイリーといってもピンと来ません。よっぽど小さな町なのでしょうか。
何度も聞き直され、E・L・Yとスペルを交えて答えました。それでも、わかってくれないので、しまいにはミネソタの地図を広げ、指を差してようやく行きたい場所を理解してくれました。
ほっとしたのもつかのま、返ってきたのは期待はずれの答えでした。
「バスはないよ。途中のダルースまでならあるけど。」
今度はぼくが何度聞いても、同じ答えしか返ってきません。
あわてて地図を見るとダルース(Duluth)とはミネアポリスの北東にある都市で、世界最大の湖スペリオル湖のほとりにありました。
なるほど、方角からして、イリーまでの途中にあるといっていいでしょう。距離は直線で約200キロ。スケジュールによると片道3時間ほどでした。