――場所は岩手県三陸沖の日本海溝。

 ええ、いまにして思うと、東日本大震災の震源地の近くなんです。

――海へ出ても、潜れないということもあるんでしょう?

深海生物にはまるきかっけのひとつとなったBBCの映画「ブルー・プラネット」。そこに登場する「ギガントキプリス・アガッシィ」という深海生物を、イラストを描いて説明(写真クリックで拡大)

 海が荒れていたら潜れないし、潮流も関係するみたいです。

 潜れたとしても「何もいないかもしれないよ」といわれていました。海のなかの視界が悪いと何も見えないし、海底に着いてもタイミングが悪ければ生きものたちに出会えない。

 せめて、白いカニとかチューブワームとかがいたらいいよねくらいの話でしたから、潜れることも奇跡なら、生きものに出会うことも奇跡。

――で、どんな生きものたちと出会えたんですか?

深海では水深によって“流行りの生きもの”が変わるという(写真クリックで拡大)

 深海は、水深1000mくらいのところに、おもしろい生きものがたくさんいるんですね。それで降りていくと、1000m単位で“流行りの生きもの”が変わってくるんです。マリンスノーのなかに変なエビとかクラゲとかがいっぱいいて、3000mくらいのところでは、オレンジ色のエビがいっぱいいました。

 4000mくらいが一番変で、名前が確定していないそうですが、クリスマスツリー型の光る生きものがたくさんいるんです。本当に、アメリカのクリスマスイルミネーションみたい。でも、4000mを超えるとそれがいなくなるんです。

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