第5回 3つの手がかり

 写真家ジム・ブランデンバーグに会いにいく。そのためにぼくがみつけた手がかりは3つありました。

 まず、『ナショナル ジオグラフィック』1997年11月号の記事から、彼はミネソタ州のイリー(Ely)という町の郊外に住んでいるということがわかりました。

 イリー周辺の地図も小さく載っていて、一日一枚のプロジェクトで撮影した湖の名前も書いてあります。
 ジムの小屋のまわりは、野生のオオカミが撮影できるようなところです。町からどれくらい離れているかわかりません。でも、とりあえずはイリーという町が目指すべき場所となるようです。

 次に、写真集『ブラザー・ウルフ』のなかにジムの小屋の写真をみつけました。

 小屋は、滝のほとりに建っていて、まるで、絵本に出てくるようなたたずまいをしています。ちかくの森の中を歩いていて、偶然たどり着くようなことがあるかもしれません。そのとき間違えることがないようにと、写真のコピーを持参することにしました。旅の途中でなくしてしまった場合に備えて、何度もその写真を眺めて小屋の形を記憶しました。

湿地を好むクロトウヒの森。朝が訪れ、雲間から空がのぞきはじめた。(写真クリックで拡大)