第4回 写真家ジム・ブランデンバーグ 後編

 そうと決まったら行動です。まずジムに手紙を書きました。

 オオカミの夢を見たこと。そのオオカミを追ってジムの写真集と出会ったこと。あなたのような写真家になりたいということ。会って話がしたい、もし可能なら、アシスタントとして雇ってもらえないかということなどを、つたない英語で記しました。

 文章はできたものの、いったいどこに送れば良いのだろう。

 考えたあげく、『ナショナル ジオグラフィック日本版』の編集部に電話をして、アドバイスをもらうことにしました。

「そういった“ファンレター”はたぶん、ワシントンD.C.にある本部に送れば、まわしてもらえると思いますよ……。」

 ファンレターではないのだけれど……と言いたい気持ちを我慢して、もう少し確実な方法を教えてもらおうとしました。でも、それ以上の答えは返ってきませんでした。
 考えてもみれば当然のこと。電話を切られなかっただけでも感謝しなくては。
 他に宛先も思いつかないので、言われた通りにしてみることにしました。

 きっと、本社には毎日たくさんの手紙がくるだろうから、紛れて捨てられてしまわないようにと、これまでに自分が撮ってきた写真のなかから目立つものをカラーコピーして、少し大きめの封筒を手作りました。

 宛先は、
  To National Geographic Society
  Mr. Jim Brandenburg ― photographer ―
  1145 17th Street N.W.
  Washington, D.C. 20036-4688