話を聞き始めてから、1時間ちょっと経った頃。とうとう、ん十年越しで部長の“彼女”が登場しました! 出来たてのほかほか。本当に美味しそう。
 「そうそう! ボクが昔食べたのと、一緒だ!」って感激する部長を横目に、思わず、部長より前に口に入れそうになりました。
 「おいおい。それはないよね」
 隊員たちを制して、ゆっくりとおやつ部長がクナフェを口に入れる。
 「うまいなぁ!」

 部長、うまい、だけじゃなくて、“昔の彼女”と再会した感想をちゃんと教えてくださいね。
 「うん。彼女は“大人”になっていた、って感じかな」

 記憶の中のクナフェは、もっともっと甘かったらしい。確かに、マルセロさんの作ったお菓子は、甘みと酸味のバランスが絶妙で「洗練された女性」という印象。
 「昔のままだったら、今のボクには合わなかったかもね」と部長。う~ん。ん十年もお菓子を思い続ける、少々“子供っぽい”部長に“大人の彼女”が合うのかは疑問に思いつつ、おかげで素晴らしいお菓子に出会えたのだから、ま、いっか。

 残念ながら、「ピンクカミラ」ではクナフェはメニューに載せられないらしい。日本では、原材料費がとても高くついてしまうからだそう。でも、食べたい方に朗報です。次週はレシピを大公開! 特別な技術や調理器具はいらないので、自宅で作ってみてください。乞うご期待!

イスラエル料理レストラン「ピンクカミラ」に到着! 今年の4月末に本格営業を始めたばかりだそう
クナフェの出来上がり! 「出来たてを食べてね!」とマルセロさん。イスラエルの街で見かける頻度でいえば、第2回で紹介したバクラヴァ(バクラワ)に負けるようだが、クナフェも中東の国々でよく食べられるお菓子だそう。呼び方は国によって異なるようだ
とうとう、“昔の彼女”と出会ったおやつ部長。揚げた麺のように見えるのがカダイフ。ちなみに、カダイフ自体を国によっては、クナフェと呼ぶこともあるそうだ
お菓子じゃないんですが、取材後メニューを見ていたらつい、こんなものを注文してしまいました。ナスやひよこ豆、トマトのディップです。きれいな彩りはデザート顔負け。ビールが飲みたくなる!

ピンクカミラ
東京都目黒区下目黒1-5-16 本田ビル2階
電話:03‐6417‐9888
ホームページ:http://www.pinkcamila.com
*クナフェは今回特別に作っていただいたので、お店のメニューにはありません

メレンダ千春

海外に行けば、どこを見ずとも行くのはスーパーのおやつ売り場という、激甘から激辛まで味の守備範囲は360度のライター。最初の異国のお菓子との出会いは、アメリカに住む遠い親戚のおじさんが日本を訪れる度にお土産にくれた、キラキラ光る水色の紙でキャンディーのように包装されたチョコレート。ミルクの味が濃くて、おいしかったな~。インパクトのあるおやつを求めて、日々邁進中。

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