第3回 われは黒潮の民

――ギャンブルのマンガでは身銭を切って4000万円も負け、体験記ものではアマゾンで釣りをしたかと思うと、ミャンマーでは頭を剃って僧侶修行をする。体当たり魂というか、鳥頭魂というか、それはどこから来ているんでしょう。

 高知生まれということがあると思うんです。高知県は黒潮文化、ふるまい文化なんですね。客が来たら「泊まっていきなさい、ご飯食べなさい、風呂に入りなさい」で、何より先に酒を出す。東京では考えられないでしょう。

 話ももてなしで、おいしいものを出すように楽しい話をしなければだめ。愚痴なんかとんでもない。言うなら、それをいかにおもしろい話に変えられるかで、その人の力量を見られる。昨日、親父がのたれ死にした、その家の恥をいかにおもしろく話すか。そういう文化が高知にはあるんです。

――それで何千万も負けるわけですか。

 派手にコケたほうがお客様(読者)が喜ぶ。その感触がだんだんつかめて、味を占めて……(笑)