第6話 犬と羊、どっちが賢いの?
ロットワイラーやボーダーコリー、ジャーマンシェパードも、何世紀も前から、牧羊犬として人間によって作られた犬種である。
ロットワイラーは、頑丈な体が特徴で、牛の番犬用に作られた。ドイツ南部のロットヴァイルという町に由来することから、その名が付いている。
ボーダーコリーは、ヴァイキング(スカンジナビア人)が持ち込んだトナカイを追う犬と、スコットランドの羊を追う犬とが掛け合わされ、身が軽く、俊敏で瞬時の方向転換が得意な犬となった。
主にイングランドとスコットランドの国境付近にて飼われていたことから、ボーダーコリーという名が付いたという。
ジャーマンシェパードは、ドイツにおいて、学習能力の高さと頑丈な体、そして、強い精神力を兼ね備えた作業犬を産出するために、改良に改良を重ねられた、傑出した犬である。
自分よりも強そうな相手にも飛び掛かる勇気があって、戦闘能力も優れていることから、牧羊だけでなく、警察犬や軍用犬にも使われてきた。