第1話 実録!有人潜水艇による深海熱水調査の真実

その3  ぜったい変な未知の生物が見つかるに違いない

話が長くなってしまったけど、だからチムニーを採取することもとても大事。

そしてもうひとつの優先事項は、この「インド洋第4の熱水活動」にどのような熱水化学合成生物、目に見えない微生物ではなくて目に見える生物たち(有名どころではチューブワームやシロウリガイのような奇妙な生物)、が生息しているかを観察・記録、そしてできる限り採取することだ。

そもそもボクら日本人研究者が、このモーリシャス共和国の排他的経済水域(領海ではなくて、漁業とか、資源開発とかを主張できる海の範囲のこと)で、モーリシャス共和国の許可を得てまで、新しい深海熱水活動を探しに来たのは、本当のところを言ってしまうと、「ぜったい、変な未知の生物が見つかるに違いない。それを発見するのだ」というめちゃくちゃ単純な希望的楽天的願望が動機といってもいい。

事実2001年に、インド洋で見つかった最初の熱水活動「かいれいフィールド」には、「スケーリーフット」と呼ばれるドラゴン・クエストとか、モンスター・ハンターとか、コンピューターゲームでしか見かけないような空想上の生物みたいな珍種の生物が実在していることがかわり、世界的に大きな話題・ネタになった。

スケーリーフット。ウロコフネタマガイとも呼ばれる。2001年にインド洋の深海で採集され、硫化鉄の鱗を鎧のように身にまとった巻貝として世界中で話題になった。
(新江ノ島水族館/JAMSTEC)