トルコ南部のギョベックリ・テペ遺跡で、狩猟採集民が築いたとみられる1万1600年前の神殿跡が見つかった。この発見は、農耕が始まってから宗教が生まれたという定説を覆すことになるか。

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人類最古の聖地

トルコ南部のギョベックリ・テペ遺跡で、狩猟採集民が築いたとみられる1万1600年前の神殿跡が見つかった。この発見は、農耕が始まってから宗教が生まれたという定説を覆すことになるか。

文=チャールズ・C・マン 写真=ビンセント・J・ミュージ

 いつから人類は祈るようになったのだろうか?

 これまでは、人類が農耕を始め、都市を築き、文字や芸術を生んだ後に、宗教は生まれたとされてきた。しかし、トルコ南東部に位置するギョベックリ・テペ遺跡の調査が進むと、文明が生まれる前から、人類は祈りを捧げていた可能性が出てきたのだ。

 その手掛かりとなるのが、遺跡にそびえる何本もの石柱だ。恐ろしい猛獣などの浅浮き彫りが施され、円形に配置されたこうした柱は神殿の一部だったと考えられている。発掘調査に当たるドイツとトルコの共同チームは、この遺跡が1万1600年ほど前に狩猟採集民によって建設されたと推測している。人類最古の神殿だ。

 人々はここで何を祈ったのだろう。そして、祈りがもたらしたものとは何だったのか?

 最新の調査結果をもとに、1万1600年前の人々の心の中をのぞいてみる。

編集者から

 1万1600年前といえば、日本では縄文時代。そんな大昔に、現在のトルコ南部に暮らしていた狩猟採集民が、最大で重さ5トン以上もある石灰岩をいくつも切り出して運び、神殿を築いたというのだから驚きです。

 こんな重労働をしてまで、なぜ神殿を築かなければならなかったのか。彼らは、神殿にどんな力があると信じていたのか。誰が神殿を設計し、その建設を取り仕切ったのか。作業員たちは、どうやって意思疎通を図っていたのか……。建設風景の復元イラスト(本誌42~43ページ)を見ていると、いろんな疑問がわいてきます。(編集T.F)

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