あなたの知らない小麦畑

カナダのプレーリーで見られる広大な小麦畑
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 カナダ中央部に位置するマニトバ州で、僕は約40時間の鉄道の旅を経験したことがある。朝、目覚めると、外には小麦畑と黄色い菜種の畑がどこまでも広がっていた。広大な景色を前に僕はこの上ないワクワク感に包まれたが、徐々にそれは「退屈」へと変わっていった。なにしろ同じ光景が延々と夕方まで続いたのだから。

 カナダには、東から西まで10の州が並び、その北側、つまり北極に近い方には人口が少ない「準州」が3つ並んでいる。10州の真ん中あたりにあるのがマニトバ州で、その西にサスカチュワン州とアルバータ州がある。この3つは「プレーリー3州」と呼ばれ、小麦のほか、キャノーラ油の原料となる菜種が栽培されている。

 プレーリーの小麦畑はとにかく広い。そのスケール感は日本では絶対に味わえない。はるか彼方の地平線まで、見渡す限り小麦畑が続いていて、その上の低いところにぽっかり雲が浮かんでいる。すごい、すごいと思いつつ居眠りして起きると、車窓の景色はさっきと同じ小麦畑、といった具合だ。

 そして、このプレーリーには、ウクライナからやって来た移民がたくさん暮らしている。だからウクライナ料理の店もたくさんあるし、教会の建物は屋根が玉ネギ型というかドーム型というか、不思議な形をしている。

 そう、今もロシアとの対立や紛争などで国際ニュースに取り上げられることの多い、あのウクライナだ。

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